コラム

産業カウンセラー/臨床心理士 緒方俊雄のコラムです。

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スチューデントアパシー

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日本では、大学に行かないで部屋に引きこもっている学生をスチューデントアパシーと言います。留年を繰り返し、退学になることもあります。

ただ、スチューデントアパシーが問題になるのは、日本だけで、アメリカでもヨーロッパでも、スチューデントアパシーはいないのだそうです。

日本では、大学生になっても、親がお金を出してくれるので、勉強だけしていたら、何とかなります。アルバイトをしても、自分の遊びに使うお金です。

ところが、アメリカやヨーロッパでは、高校を卒業したら、自分でアルバイトをして、自分が学費を払うことになります。スチューデントアパシーなどして部屋に引きこもっていては、大学を続けていけないのです。

日本の大学生だけが、温室で育っているのです。しかし、甘やかして、温室で育てることにより、大学を卒業してからの生きていく力を失わせてしまうのです。

最近話題になる、新型うつ病も関係していると思います。
いつまでも結婚しないで、親と同居しているパラサイトシングルも同じです。

日本では、30代になっても、40代になっても、自分の部屋に引きこもって、仕事をしない人がいます。そういった人を調べてみると、家がお金持ちの人が多いのだそうです。働かなくても、親が何とかしれくれるのでしょう。お金がなければ、引きこもってなんかいられないのです。これも温室の弊害かもしれません。

日本では昔から、甘えや依存の体質があります。しかし、親や自宅といった温室が気持ちよくても、社会人になったら、温室を飛び出て、自分の足で歩いていきましょう。

  • 2012年07月01日(日)21時07分

優先順位をつけて、大事な仕事からこなす

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20代の頃に、余りにも仕事を抱え過ぎて、夜中に目が覚めたときがあります。次の日にやらなければならないことが頭を駆け巡り、なかなか寝付けないのです。お客さんからのクレームも気になります。品質問題も気になります。新製品の開発の遅れも気になります。そして、上司が怒り出すことも気になります。

これでは、体を壊すと思い、次の日に会社に行ってから、やらなければならないことを全てノートに書き出してみました。すると、やることは減らないのですが、やらなければならないことを覚えておく必要がなくなったので、気分的に楽になりました。

次に、どうしてもその日にやらなければならない仕事に◎、その日にやった方がよい仕事に○、その日にやらなくてよい仕事に△をつけて区別しました。

会社に行くと、先ず、◎の仕事からどんどんこなしていきます。◎の仕事が終わると○の仕事に手をつけます。◎の仕事が終わらない内は遅くなっても仕事をしますが、◎の仕事が終わると、なるべく早く帰るようにしました。

するとしばらくして気づいたのですが、その日にやらなくてよい仕事△は時間が取れなくて放っておくと、しばらくしてやらなくてもよい仕事が出てくるのです。このようにして、帰る時間は早くなり、気分的にも楽になりました。

もう実践されているかもしれませんが、優先順位をつけて、大事な仕事からこなすことが大事だと思います。そして、明日に回せる仕事は明日にして、なるべく早く仕事を切り上げて帰りましょう。
また、仕事はそれほど忙しくないはずなのに、周りの人に気を使って、ぐずぐずと遅くまで仕事をしている人もいます。人は自分のことに精一杯で、自分が思っているほど、他の人のことを気にしていないものです。帰れるときはなるべく早く帰りましょう。

  • 2012年06月24日(日)09時21分

完全にやろうとしない

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完全にやろうとすると大変です。非常に疲れます。高校受験、大学受験を経験すると、試験で100点を目指すので、完全にしようとする癖がつきます。90点を取ろうとすると、80点の倍は勉強しなければなりません。100点を取ろうとすると、さらに倍の勉強をしなければなりません。
しかし、仕事は受験と違い、100点を取る必要のないものが多くあります。100点で遅れるよりも、80点でも納期通りに行う方がよい仕事も沢山あります。100点の仕事を一つやるよりも、80点の仕事を二つやった方がよいこともあります。経理の仕事のように、1円単位まで合わせなければならない仕事やソフトのプログラムのように、バグが一つも許されない仕事もありますが、ほとんどの仕事は80点で大丈夫です。

仕事が忙しくなると、二つのタイプに分かれます。最初のタイプは仕事に比例して、帰る時間が遅くなっていきます。どの仕事も完全にやろうとするので、どんどん帰る時間が遅くなるのです。もう一つのタイプは忙しくなると、少しは帰る時間が遅くはなりますが、それほどには遅くなりません。仕事によって、適当に手を抜いていくのです。そして、うつ病になるのは、ほとんどが全ての仕事を完全にしようとする最初のタイプです。

私が以前の会社で企画の課長をやっていたときに、4人の事業部長に仕えました。最初の事業部長さんは毎日19時から部下と酒を飲みに行っていました。しかし、次の事業部長さんは毎日深夜まで仕事をして、終電がなくなり、タクシーで帰宅していました。

でも実際の仕事の量は同じはずです。最初の事業部長さんは、見事なまでに、仕事の手の抜き方を身につけていました。また、部下に仕事をしてもらうことが得意でした。次の事業部長さんは、仕事を抱え込んで、自分で完全にやろうとしました。

仕事でつぶされないためには、仕事の質と量のバランスを考えて、手を抜いてもよい仕事は手を抜くことが重要です。

ただ、仕事の手を抜くというのは、ある程度仕事を覚えて、判断できるようになってからの話です。会社に入って10年くらいは、手を抜かないで、黙々と働くことが重要だと思います。

  • 2012年05月21日(月)13時52分